以前はHIP HOPなどのクラブイベントなどでの活躍がメインだったDJ。

ですが活躍の場は徐々に広がり、音楽フェスや一般のイベント。今ではDJが芸能界に進出したり、スポーツチームにも専属のDJがいるなど、市民権を得る存在になりました。

しかし今回はその裏側である、DJの活動を支える「裏方」にスポットを当ててみたいと思います。

今回は日本のDJ界に多くの影響を及ぼし、DJカルチャーを語る上では欠かせない存在、デジタルレコードプール「DJcity Japan(DJシティ ジャパン)」の運営、アパレルブランド「GENRE BNDR.(ジャンルベンダー)」を手がける、旭川出身の株式会社SUPA-G代表取締役、Cho-G(ちょうじ)さんにお話を伺いました!

プロフィール

ちょうじ
1979年2月7日生まれ。旭川工業高校出身、6年間のアメリカで暮らしを経て、現在は東京で活動。デジタルレコードプール「DJcity Japan(DJシティ ジャパン)」の運営や、アパレルブランド「GENRE BNDR.(ジャンルベンダー)」を手がける株式会社SUPA-Gの代表取締役。

インタビュー

ーー簡単に自己紹介をお願いします

DJのためのデジタルレコードプール「DJcity Japan」と、DJのアパレルブランド「GENRE BNDR」をやっているちょうじと言います。中高まで旭川で暮らし、そこから留学して6年間アメリカで活動、今は東京で会社を経営しています。

ーーちょうじさんもDJをやっていたのですか?

学生時代からDJの活動をしていました。高校を卒業後に渡米し、アメリカでもDJの活動をしていたのですが、裏方の仕事にも興味があって。イベントを主催したり、所属していたHIP HOP CREWで制作したCDを販売する活動もしていました。そういったことをしていると、裏方の仕事がどんどん面白くなって・・・

ーーそこからDJの裏方の仕事をするようになったと

日本に帰ってきてからも、アメリカの有名なDJ達にミックス作ってもらって、それをCDにして販売してましたね。これまでは、DJcity Japanやアパレルの他、DJのマガジンを発行したり、日本全国のDJのコミュニティを作ったりと、様々な活動をしてきました。

ーーDJcity Japanについて聞かせてください

DJcity Japanは、2009年からスタートしたデジタルレコードプールという音楽配信サービスで、簡単に言うとDJのための月額制の音楽ダウンロードサイトみたいなものです。DJというとレコードで曲を流す…というイメージがあるかもしれませんが、今はほとんどのDJはデジタル音源なんですね。HIP HOPやR&B、ハウスなど世界中の様々なジャンルの最新曲をダウンロードすることができるのが、DJcity Japanです。

ーーどういった経緯でDJcity Japanを立ち上げられたのですか?

DJcity Japanを立ち上げるまでには色々な経緯があるのですが…(笑)アメリカから日本に帰ってきてから、日本全国のDJが繋がれるコミュニティを作って、そこでアメリカで流行っている曲を提供していたんです。しかしある時、ある所から「お前たちはフェイクだ」って叩かれるようになったんです。それなら本物を持ってきてやる!と思い、当時レコードプールの中で一番イケていたDJcity(本社はアメリカのカリフォルニア)を日本に持ってきました。

ーーDJcityの本家があって、ちょうじさんは日本版を運営しているんですね?

そうです。カルフォルニアにある本社に交渉に行って、日本版であるDJcity Japanの立ち上げに至りました。ありがたいことに、今では多くのナイトクラブDJの方に利用してもらっています。

ーーそこからなぜアパレルブランドの「GENRE BNDR」を立ち上げたのでしょう?

そもそもはアパレルブランドを立ち上げよう、と始まったわけではないんです。以前にDJ VICE(DJ ヴァイス)というアメリカでもっともお金を稼ぐナイトクラブDJにインタビューする機会があったんですが、ジャンルを超えて様々な曲を流すスタイルのことを”GENRE BENDING STYLE(ジャンル ベンディング スタイル)”と言っていて、その言葉がすごいしっくりきて単純に広めたいと思って、作りやすいTシャツにしたのがブランドのきっかけです。

ーーそれはどう言った意味なんでしょう?

“BENDING”っていうのは曲げるっていう意味なんですけど、自分がいいと思ったジャンルを柔軟に曲げて取り入れていく。との意味が込められています。DJであれば、畑が違うから他のジャンルの音楽は聞かないというのはすごい勿体無いのではないかな、と。だから、様々なジャンルに触れて、「良いものは良い」と柔軟に曲げて取り入れて、繋げるとより良いものが生まれていく。そんな考えをもっと広げたいと思って・・・

ーーその手段としてアパレルを選んだと

そうです。”GENRE BENDING”を体現する人、という意味を込めてブランド名は「GENRE BNDR」にしました。「よいものはよい。自分で本質を見極める事。その先に見えるのはDJにとどまらず、広がって行くジャンルベンディングというカルチャー。それを体現する者 ジャンルベンダー」をコンセプトにかかげてます。この考え方が広がっていくと嬉しいですね。今では日本のDJだけでなく世界中のDJや、全然ジャンルが違う方にも着てもらえるようになりました。今後の目標は、カルチャーブランドにすることです。

ーー日本のブランドが世界中に広がるって夢がありますね

そうそう、それで海外の人にもアパレルが広がっていった時に、どうせだったら日本をもっと知ってもらうきっかけにならないかな、と思っていたんです。それで「染物」に着目していたのですが、調べていると旭川の水野染工場に行き着きました。そこからコラボが実現して、GENRE BNDRの帆前掛け(右ページ写真の着用商品)が最近完成したんですよ。

ーーストリートブランドで帆前掛け!?

帆前掛けというと、酒屋さんとか居酒屋の店員さんってイメージが強いと思います。でもそれも固定概念であって、ファッションとして取り入れても良いんじゃないかなって思うんですよ。そこも”良いものは良い”と受け入れてもらえたら嬉しいですね。

ーー最後にSPICE読者に一言お願いします

今ある環境の中に無駄なことってなくて、真剣に取り組めば楽しみを見出すことができると思っています。そこに場所は関係なくて、旭川でもどこでもやりたいことは見つかるはず!この紙面を読んでいるあなたも、自分で本質を見極めて、良いものを柔軟に曲げて取り入れて、良い仲間を作っていってください。ちなみに、自分はマンガの”ワンピース”をお手本にしてます(笑)


@djcityjapan

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